少々お酒を聞こし召し候

大好きなワインの話題をメインに、読書や趣味に走りまくった備忘録。今宵も少々お酒を聞こし召し候。

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
なんで買ったのか全く覚えていない本。どこかのブログの書評に載っていたものと思われる。タイトルもあまり魅力的ではなく、出掛けになんとなく手にとってみた。時間つぶしにはなるかなとあまり気乗りせずに読んでいたら予想以上に面白く、そして自分の中にちょこっとだけ残っていた創造心を呼び戻した。

創るセンス 工作の思考 (集英社新書 531C)創るセンス 工作の思考 (集英社新書 531C)
(2010/02/17)
森 博嗣

商品詳細を見る


筆者は幼年期より物作りを始め、小学生でラジオを組み立て、中学生で無線機を作って海外と交信し、大学生では飛行機を作り始め、今では自分で線路を敷設して機関車を走らせているという、オタクといってもよいくらいの物作り好き。
そんな筆者が大学で教鞭をとりながら学生をみてきながら思ったことをぶちまけたような一冊。今時の若者は~、ということが語られている部分があるが、それは決してネガティブな意見ではなく、もの作りとはどういうことか、ということを改めて考えさせられる。

余談になるが、父として子どもにはこのような姿を見せたい、という話があり、そこでは子どもと一緒にものを作ろう、子どもに物作りをしている父の姿を見せよう、というようなことが書かれている。他愛もない話ではあるが、私、30年生きてきて初めて自分の子どもが欲しいな~と思いました。
子どもは嫌いだし、うるさいだけなので今まで欲しいなんて思ったこともなかったのに、子どもと一緒に工作したい、工作している自分の姿を見て何か感じて欲しい、なんていう今までにない思いが心をよぎりました。
子どもの頃に自分で工作していた姿を思い出して、少しノスタルジックな感傷に浸っている節もありますが、自分の発想に自分自身驚いてしまいました。ま、どうでもよい話ですが。

面白かったのが終盤に語られていた著者の物作りに対する思いの話。
飛行機を作っていた頃、必死にサンドペーパーでヤスリがけをしている時にふと自分はなぜヤスリがけをしているのか疑問に思ったらしい。既に試験飛行で無事に飛んでいるし、機能も満足されている。今後、誰に見せるわけでもなくガレージに保管されるだけなのに、なぜヤスリがけをするのだろうか?と。
著者はその答えを自己満足、としていた。

以前にエントリで書いたかもしれないが、私は自己満足とはマスタベーションしかないと考えていた。
人間社会で生きているのだから人に見せたい、知ってもらいたいとか、何かしらの評価を得たいと思うのが自然だと思う。自己満足ですよ、と自慢している人をよくみかけるが、それは自己満足ではなく(自慢している時点で)、自己満足という仮面の裏で、いつかは知って欲しい、自慢したいという意志が働いているように思う。そうでなくてはそれを行うに十分な理由がなく、それを行うに足る力が湧いてこないような。。。
自分で満足してホントに満足なのかという、ある種パラドックスを抱えた自問自答に陥ったことがあり、挫折したことのある私です。

少し自己満足という言葉を極端に捉えすぎてしまっている感がありますが、筆者の誰にも見られることもなく埋もれていくものに対し、サンドペーパーをかけ続けるという姿勢をみて、少し考えを改めました。

完璧な完成を求めて無心に作業する。それだけ打ち込める何かがしたい。

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://donmatahachi.blog21.fc2.com/tb.php/368-7b5eba43

またはち

Author:またはち
趣味は広く深くがモットー。でも下手の横好きばかりで全てが中途半端。。。熱しやすく冷めやすすぎ。打ち込み続けることができる趣味が欲しいところです。
最近はTwitterメインで更新をサボってます。

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。