少々お酒を聞こし召し候

大好きなワインの話題をメインに、読書や趣味に走りまくった備忘録。今宵も少々お酒を聞こし召し候。

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
金閣寺 (新潮文庫)金閣寺 (新潮文庫)
(2003/05)
三島 由紀夫

商品詳細を見る


軍服、鉢巻、割腹自殺。私の三島由紀夫に対するイメージ。小説を書いていることは知っていたけど、そんなイメージの人間に大した興味は無かった。しかし、先日知人の女性から今まで読んだ本の一番良かったという話を聞き、素直に読んでみた。
読後の感想として、まず、人に勧められたものは素直に読んでみるものだなと感じた。

まず、これは純文学というジャンルになるのかな?その類で読んだことのある小説といえば…、一つも思い浮かばない。それもそのはず、そもそも私は“きょう”を“けふ”と記述するような文書を私は受け入れない。もとい、受け入れられる力量がない。
本書も読み始めるまでは、ある意味ドキドキだったが、“きょう”だったので安心して読み進めることができた。

20頁も読んだ頃だろうか、既に私は金閣寺の世界にのめり込んでいた。どこかで感じたことのある感覚。記憶を辿るまでもなく直感的に分かる、この感覚は村上春樹だ。自分の知られざる内面を引き出すかのような、不可思議な世界。両者の世界が似ているなんていうと怒られそうな気がするけれども、心情の描写や比喩、そして身体の一部に対する執拗なまでの執着などは、どうしても被ってしまう。本書では内飜足という「足」、村上氏は「耳」(小説名を失念)。それらは共通して、まるで見てはいけないもののように扱われている。
まあ、共通点と思えば何でも取り上げられるので、殊更似ていると強調しようとは思わないけれど、序盤でそんな印象を受けてしまったがために、その後はことあるごとに比較をしてしまうという展開に。

読み終わった今となってはそんなに似ていないな、という印象です。村上氏はとても透明感のある世界(でも、『1Q84』は少し色づいていた)、対して三島氏は、曇り空の下でどぎつい赤を中心に描かれているような世界。ちょっと分かりづらい?
これは、本書の主人公が心理描写の中でさえも常に冷静な、とてもクールな人物なのだけれど、それを私自身に重ね合わせた瞬間に、とても熱いものを感じ取っているからかもしれない。

三島文学。その一端を十分に楽しませて頂きました。続けて読むと心が揺すられそうなので、隔月くらいでゆっくり読んでいきたい。

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://donmatahachi.blog21.fc2.com/tb.php/344-58d44c01

またはち

Author:またはち
趣味は広く深くがモットー。でも下手の横好きばかりで全てが中途半端。。。熱しやすく冷めやすすぎ。打ち込み続けることができる趣味が欲しいところです。
最近はTwitterメインで更新をサボってます。

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。