少々お酒を聞こし召し候

大好きなワインの話題をメインに、読書や趣味に走りまくった備忘録。今宵も少々お酒を聞こし召し候。

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キリマンジャロの雪が消えていく―アフリカ環境報告 (岩波新書)キリマンジャロの雪が消えていく―アフリカ環境報告 (岩波新書)
(2009/09)
石 弘之

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成毛氏のブログ(http://d.hatena.ne.jp/founder/20091202/1259707620)にて書評が掲載されているのをみて購入。

高校生の頃に読んだ松本人志の「遺書」に、次のようなニュアンスの記述があった。
“貧しいアフリカの人たちを救えというようなことがよく叫ばれているが、自分らで勝手に子供を沢山つくって、そして食糧が足りなくなって助けてくれっておかしくないだろうか?”
手元に著書がないため必ずしも正確な記述ではないが、16,7歳の頃の私は松本氏の意見にそうだそうだ、と思ったものだ。まだ若かったとはいえ、物事を安直に考えていたものだとちょっと反省。

さて、なぜ反省をしているかというと、自分自身アフリカの事情というものをまるで理解していないのに、同じくアフリカの状況をあまり理解していないであろう方の意見を、疑いもなく愚直に受け止めたことにです。
本書「キリマンジャロの雪が消えていく」を読むと、アフリカの事情というものが、実に簡潔に端的に書かれている。
人口爆発、環境問題、宗教問題、政策問題、教育問題。。。世界にある問題の縮図かと思うほど、問題だらけだ。
その根本の原因は何かというと、教育にあるように思う。教育とは即ち政策や宗教にも絡んでくるので、それぞれの問題の原因はリンクしていると思うのだけれど、何を語るにしても教育なくして、革命はあり得ない(革命はちょっと大袈裟な表現ですが)。

教育を受ける権利というのは二重の意味での権利だといわれていますが、それは、教育を受けることにより、文字を読むことができ、自分の考えが持てるようになり、選挙などへの参政権を正しく行使できるようになる、ということです。
日本にいると義務で教育を受けることができるので、文字を読めるのは当たり前、政治がどういうものか、歴史とは何なのか、道徳とは何か、漠然とでも知ることができる。そして、それが無意識のうちに当たり前になっている。
そういう当たり前の世界にいると、自分とは違う当たり前と思っていることが当たり前ではない世界のことなんて、理解ができなくなってしまうのでしょう。

アフリカで起こっている人口爆発の問題は、宗教的側面が非常に強いものだが、それを押し返すだけの力をもつための教育レベルに至っていないのも大きな原因だ。宗教と教育は紙一重な気もするけれど、宗教は何かを選択する時の判断基準になるだけだが、教育は判断をするための基軸を育むものだ。

アフリカの事情を哀れむでも、切り捨てるでもなく、援助するだけでもなく、どのように教育していくかが重要なんだと思う。FGM(知らなければググってね)が未だに行われていることや、妊産婦の死亡率が世界でも突出していることの原因は、いかに閉鎖的社会で、いかに無知であるかということを物語っているような気がしてならない。

飢えている子を助けることも大事だが、そのような子を作らない、作らせない社会を築かなければ、アフリカは数十年後も同じ問題を抱え、多数の死者を出し続けることになると思う。そのために、先進国人として何ができるかを考えていきたい。

先進国人という言い方はおこがましいと思うが、アフリカ諸国に比べてダントツに裕福な日本だ。同情心からと思われてもしょうがないのかもしれないが、グローバル化した社会で、未だに何事も他国のことだからと口先だけで済ますことはできなくなってきている気がするのです。

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