少々お酒を聞こし召し候

大好きなワインの話題をメインに、読書や趣味に走りまくった備忘録。今宵も少々お酒を聞こし召し候。

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酔って候<新装版> (文春文庫)酔って候<新装版> (文春文庫)
(2003/10/11)
司馬 遼太郎

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先日エゴサーチしてたら見つけた本。
まさか「酔って候」などという本があるとは知らなかった。しかも司馬遼太郎。内容もよく確認せず即購入。
維新前後を舞台に描いた4つの短編からなる章立てで、それぞれの話がリンクしていて、短編としても連作としても読むことができる。
時代小説は好きながら司馬氏の著書はとんと読んだ記憶がない。藤沢文学に慣れ親しんだ私には、司馬氏の淡々とした物語の運びは、やや冷たい印象を持つ。人情味があんまりないかな。文章はとても緻密で時代背景や登場人物の設定がとても細かい、さりながら難解というわけではなくとても分かりやすい。
維新に活躍した人物の人柄や数々の事件の解釈として、こういう捉え方もあるのか、という驚きと楽しさがある。
偶々ではあったが、面白い本に出会ったものだ。
「酔って候」の主役である酒徒の詩が掲載されていたので転載したいと思う。

昨は橋南に飲み、今日は橋北に酔ふ
酒有り、飲むべし、吾酔ふべし
層楼傑閣、橋側にあり
家郷万里、南洋に面す
眥(まなじり)を決すれば、空闊、碧茫茫(そらぼうぼう)
唯見る、怒濤の巌腹に触るるを
壮観却つてこの風光無し
顧みて酒を呼べば、酒すでに至る
快なるかな、痛飲放恣を極む
誰か言ふ、君子は徳行を極むと
世上解せず、酔人の意
還らんと欲すれば欄前燈なほ明らかに
橋北橋南、ことごとく絃声


山内容堂、またの名を鯨海酔候。何とも心に沁みる詩を残したものだ。
この詩を解すことのできる知はないけれど、この詩を感じる血はある。
最後の一文が良い。何とも言えずもの悲しい気持ちになってしまうのはなぜか。
私だけかな。私は誤解しているのかな?

酒を呼ぶ、酒が呼ぶ。
今宵も酔って候。

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またはち

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趣味は広く深くがモットー。でも下手の横好きばかりで全てが中途半端。。。熱しやすく冷めやすすぎ。打ち込み続けることができる趣味が欲しいところです。
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