華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫) (1970/05) 山崎 豊子 商品詳細を見る |
以前に読んだ本でオススメしていたので何となく読んでみた。
タイトル通りの華麗なる一族の繁栄と、その裏でうごめく陰湿な謀略。政・官・民の間で起こる様々な物語を、息もつかせぬ展開で描き出す。
物語の面白さもさることながら、驚くべきは内容の精緻さである。金融再編成を主軸に置いた政官界と銀行のやり取りや、莫大な資本を必要とする特殊鋼会社と銀行のやり取り。その他、主役である華麗なる一族の生活、その豪華絢爛ぶりの細部に至るまで、どれをとっても手抜かりなく素晴らしい内容である。著者はこの作品のために半年間の勉強期間を要したとあとがきに記してあるが頷ける。
情報収集が物語のキーになっているところもあり、営業職の私としては学ぶべきところが多かった。
読んだ後で知ったのですが、ドラマ化されていたのですね。ちょっと観てみたい気もしますが、今私の脳内にある映像は至極綺麗且つ華麗なので、こちらを記憶に留めておきたい。
他の著書『白い巨塔』『沈まぬ太陽』も読んでみようかな。
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