少々お酒を聞こし召し候

大好きなワインの話題をメインに、読書や趣味に走りまくった備忘録。今宵も少々お酒を聞こし召し候。

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なんで買ったのか全く覚えていない本。どこかのブログの書評に載っていたものと思われる。タイトルもあまり魅力的ではなく、出掛けになんとなく手にとってみた。時間つぶしにはなるかなとあまり気乗りせずに読んでいたら予想以上に面白く、そして自分の中にちょこっとだけ残っていた創造心を呼び戻した。

創るセンス 工作の思考 (集英社新書 531C)創るセンス 工作の思考 (集英社新書 531C)
(2010/02/17)
森 博嗣

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筆者は幼年期より物作りを始め、小学生でラジオを組み立て、中学生で無線機を作って海外と交信し、大学生では飛行機を作り始め、今では自分で線路を敷設して機関車を走らせているという、オタクといってもよいくらいの物作り好き。
そんな筆者が大学で教鞭をとりながら学生をみてきながら思ったことをぶちまけたような一冊。今時の若者は~、ということが語られている部分があるが、それは決してネガティブな意見ではなく、もの作りとはどういうことか、ということを改めて考えさせられる。

余談になるが、父として子どもにはこのような姿を見せたい、という話があり、そこでは子どもと一緒にものを作ろう、子どもに物作りをしている父の姿を見せよう、というようなことが書かれている。他愛もない話ではあるが、私、30年生きてきて初めて自分の子どもが欲しいな~と思いました。
子どもは嫌いだし、うるさいだけなので今まで欲しいなんて思ったこともなかったのに、子どもと一緒に工作したい、工作している自分の姿を見て何か感じて欲しい、なんていう今までにない思いが心をよぎりました。
子どもの頃に自分で工作していた姿を思い出して、少しノスタルジックな感傷に浸っている節もありますが、自分の発想に自分自身驚いてしまいました。ま、どうでもよい話ですが。

面白かったのが終盤に語られていた著者の物作りに対する思いの話。
飛行機を作っていた頃、必死にサンドペーパーでヤスリがけをしている時にふと自分はなぜヤスリがけをしているのか疑問に思ったらしい。既に試験飛行で無事に飛んでいるし、機能も満足されている。今後、誰に見せるわけでもなくガレージに保管されるだけなのに、なぜヤスリがけをするのだろうか?と。
著者はその答えを自己満足、としていた。

以前にエントリで書いたかもしれないが、私は自己満足とはマスタベーションしかないと考えていた。
人間社会で生きているのだから人に見せたい、知ってもらいたいとか、何かしらの評価を得たいと思うのが自然だと思う。自己満足ですよ、と自慢している人をよくみかけるが、それは自己満足ではなく(自慢している時点で)、自己満足という仮面の裏で、いつかは知って欲しい、自慢したいという意志が働いているように思う。そうでなくてはそれを行うに十分な理由がなく、それを行うに足る力が湧いてこないような。。。
自分で満足してホントに満足なのかという、ある種パラドックスを抱えた自問自答に陥ったことがあり、挫折したことのある私です。

少し自己満足という言葉を極端に捉えすぎてしまっている感がありますが、筆者の誰にも見られることもなく埋もれていくものに対し、サンドペーパーをかけ続けるという姿勢をみて、少し考えを改めました。

完璧な完成を求めて無心に作業する。それだけ打ち込める何かがしたい。
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日常生活においてニワトリを意識することはあまりないが、食に的を絞った場合、ニワトリを意識せずに過ごすことは非常に困難だ。たとえば鶏卵を食せずに3日でも過ごすことができるだろうか?普通の食生活を送っている限り、極度のアレルギーでもない限り、3日といわず1日でも何らかの形で摂取してしまうだろう。
そんな日常生活に空気の如く入り込んでいるニワトリについてトコトン追求した一冊。

ニワトリ 愛を独り占めにした鳥 (光文社新書)ニワトリ 愛を独り占めにした鳥 (光文社新書)
(2010/02/17)
遠藤秀紀

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日本で飼われているニワトリの数はおよそ三億五千万羽。人口の約三倍である。そのうち約二億羽が採卵鶏、一億五千万羽が肉用(いわゆるブロイラー)。ニワトリを目にする機会は少ないが、なかなかの数がこの狭い島国で飼われているものだ。
卵用鶏は年間290個の卵を産む。そして卵用鶏としての寿命は700日。生後160日目から卵を産み続け700日目には殺処分になってしまう。年間一億羽ものニワトリが殺処分にあっている。
これを読んだ瞬間はえっ!?と思ってしまう。この一文を読むだけでは動物愛護団体から即クレームが来そうな話だ。ちなみにニワトリの寿命は15年くらい。それがたった2年ちょっとで殺されてしまうのだ。殺処分となる理由は卵の質が落ちるから。なんとも言えない話だ。
他方、肉用鶏のブロイラーはわずか50日目で殺処分となり、食卓へ並ぶ鶏肉として市場に出荷される。ご、50日ですか?なんと短い寿命か。読んでいて驚愕した。その短い寿命と驚異的な成長力に。

こんなお話しから長いニワトリ話が始まるのだが、のっけから面食らうような話で驚いてしまう。
この後、ニワトリの起源、どのような配合・改良が為されてきたのか、現在のような高度に効率化されたシステムが確立されていったのか、観賞用のニワトリ、矮鶏(チャボ)、軍鶏(シャモ)、名古屋コーチン、地鶏の話、云々と約300ページの紙面、余すことなくニワトリ三昧。

ニワトリにまつわる話に一分でも興味を持った方に激しく推奨します。
う~ん。養鶏場見学に行きたくなってきた。既に私はニワトリの虜。
アホの壁 (新潮新書)アホの壁 (新潮新書)
(2010/02)
筒井 康隆

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私の如き飲んべえは、酒を飲んだ時にとってしまったアホな行動・発言は枚挙に暇がない。もちろん酒なんぞ入っていなくても会議中の発言や友人との会話、公衆の面前での行動などでもアホなことをしたな~、とよく思う。
先日なんかも食事の席で、歯に挟まった肉をついつい爪で取ろうとしているところを見られてしまい、とても気まずい思いをしてしまった。まさに百年の恋も冷める、といったシチュエーションでございました。いや、というかそもそも私に恋などしていなかったか。。。

前置きが長くなりましたが、本書では私がとってしまうような低レベルのアホな行動から、戦争を引き起こす、もしくは歴史を動かしてしまうようなアホなことまで、たくさん取り上げられている。そして、なぜそんなアホな行動をとってしまうのかについても分析されている。

アホな行動をとったときは、なぜそんなアホなことをしたのかよく分析するべきであり、そしてその分析が次のアホな行動へと繋がっていく。同じ過ちを何度も繰り返すのもアホな行動の一つではあるけれど、それはできる限り修正して、もう少し成長したアホなことをしたいものだ。どうせアホなことするならね。

このエントリをちょっと読み返してみてもアホなこと書いてるなと思う。でも、自分でアホという自覚がある限り、アホは不可避であり、これからもアホなことをしていくのはしょうがないと諦めてみる。アホなことは、狙ってアホなことをやるのではなく、結果としてアホなことをやっていた、ということになるのだから。
アホなことをしてもそうそう後悔しない図太い神経の持ち主になる。それがアホな自分との良好な付き合い方になるとのだろう。これは本書と全く関係ない結論ですが。

上記の通りアホアホ書きまくっていたら、自分で文字を打ちながらアホという言葉がゲシュタルト崩壊を起こす始末。
本当に救いようのないアホだ。
理系の人々理系の人々
(2008/09/27)
よしたに

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たまには息抜きに漫画を読む。

営業職に就き、ワインを飲むようになってから文系の人と多く交流を持つようになった。教育学部出身ながら元々高専に在籍していたことのある半理系な私ですが、文系の人からは超理系として見られることが多い。
理系(工学系?)の人々を知っている私からすると、常識に近い内容なのだけれども驚かれる。驚かれるのは悪い気はしないけれど、ホンモノはこんなレベルではないということを知ってもらいたいという気持ちも強く、私の知人のマニアックな会に是非お呼びして「ね、私って普通でしょ?」と言ってみたくなったり。

ということで、文系と理系をだいぶ意識している今日この頃。目に止まった本がこれ。
腹を抱えて笑うような内容から、思わずニヤニヤしてしまうような内容まで、楽しいです。そして、やっぱり理系って似ているなと思う。うんうんと頷く場面に何度も遭遇する。
文系の人がこの本を読んだ時の感想が知りたい。
Googleの正体 (マイコミ新書)Googleの正体 (マイコミ新書)
(2010/01/23)
牧野 武文

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なんで購入したのかすっかり忘れてしまった。おそらくどこかのブログ書評で見つけて勢いamazonしちゃったのでしょう。

googleを知らない人はそんなに居ないでしょう。少なくとも当ブログをのぞきに来るような方であればなおさら。
その便利なサービスは、無料で利用することができ、検索やメール、カレンダー、マップと日々利用している。そしてそれらの情報は全て把握・整理されており、プライベートな情報を当の自分以上によく知っているといっても過言ではない。

そんな便利で物知りなgoogleが暴走したらどうなるのだろう。
googleは情報を整理することで大きくなった企業。それは情報を整理するものは世界を握れる、ということも同時に意味する。

健全な企業である内は良いが、暴走した時、googleは見えない化け物となる。
ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか (角川oneテーマ21)ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか (角川oneテーマ21)
(2007/08)
保木 邦仁渡辺 明

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ワインエキスパート試験の反動で読みまくっております。といっても新書ばかりなので気楽なものですが。

ボナンザとは将棋ソフトの名前のことです。2007年3月21日に渡辺竜王と対局して話題になったのは記憶に新しい。といっても将棋好きでもない限りこの名前は知らないかもしれません。
そのボナンザの開発者と渡辺竜王の共著。開発話から対局時の両者の心境、人間が将棋ソフトに負ける日は来るのか、といった内容。一部将棋の専門的な話や棋譜が出てくるが、その部分は無視しても十分に楽しめる。

全編を通してのめり込むような話が多いが、一番面白いのは終章にあるボナンザ開発者保木氏の本業に関する話(氏は専門のプログラマでもなく将棋の強者というわけでもない、物理化学研究者なのです)。
将棋とは無縁の話なのだけれど、視点を変えて物事を捉えることの楽しさを教えてくれる。ちょっと引用すると

科学者は、さまざまな現象を一般の人たちとは違う次元で観察し、感じている。(中略)たとえば、電子レンジで水が温まっている状態を見て、「水の並進・回転が励起されている」と思う。(中略)ペンキの変退色はどうであろうか。色褪せのことだ。太陽の光で電子的に励起されたことで、色素としての色を失ったというふうに見る。


このまま科学的視点でものを考える必要は無いと思うが、当たり前のことを当たり前のこととして理解し、放置するよりは、一つ一つのことに疑問を持ちながら考えるというのは面白いものだ。
冷房はなぜ涼しい風を送れるのか?なぜビールは黄金色で泡がたつのか?なぜ酔うと思考能力が低下したり、顔が紅潮するのか?
こういう何気ないことに対し、知っておく必要はあるかないか分からないけれど、興味を持つことは新しい発見につながる可能性は高そうだ。大事なことは興味を持ち、それに対し行動すること。と、自分に言い聞かせる。
ボーイング777機長まるごと体験 成田/パリ線を完全密着ドキュメント (サイエンス・アイ新書)ボーイング777機長まるごと体験 成田/パリ線を完全密着ドキュメント (サイエンス・アイ新書)
(2010/06/18)
秋本 俊二

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調子に乗ってもう一冊。来月に旅行に行くので予習です。

デジタル一眼を購入してから飛行機の写真を撮るようになると、やはり興味が湧いてくるもので、筆者のブログ(http://blog.office-akimoto.com/)で存在を知り購入。
発売直後に購入したのに随分時間が経ってしまった。既に成毛眞氏がブログで書評(http://d.hatena.ne.jp/founder/20100625/1277426883)を書かれていた。成毛氏の言によればブログで紹介する本は、面白いと思った本ばかり、ということなので期待も大きくなる。でもエントリの最後の一文はグサッとくる。

このサイズの本で1000円という価格設定は高いと思うが、まあ全頁フルカラーなのでこんなものなのかな。
驚くべき内容が含まれているとは言い難いが、航空機の基本操作および動作についての復習になる。ストーリー仕立てにしているので成田からパリまでのフライトを自分も搭乗した気持ちになって楽しめる感じだ。
ただ、内容は少しライトすぎる感じで、ちょっと物足りないかな。イメージは映画ハッピーフライト。もちろんアクシデントなど無いけど。

面白かった内容としては、国際的にみると便名は奇数なら東方面行き、偶数なら西方面行きに設定している航空会社が多いとか、離陸決心速度の話とか、国際的に共通で使用されている無線の周波数は123.45MHzであるとか、かな。やはり雑学的な話になってしまいますね。

ともあれ次に飛行機に乗る際には、本書で知ったことを思い出しながらフライトを楽しめそう。旅行直前にもう一度読み直そうかな。
ペニシリンはクシャミが生んだ大発見―医学おもしろ物語25話 (平凡社新書)ペニシリンはクシャミが生んだ大発見―医学おもしろ物語25話 (平凡社新書)
(2010/02)
百島 祐貴

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WEの試験も一段落してやっと読書が楽しめる。久しぶりなので比較的ライトなものを、ということで雑学系を選択。

昨年のベスト書籍(エントリ:傷はぜったい消毒するな)と同系列の本です。

まあ医学の進歩のためには大変な労力と犠牲が払われていることに驚く。そして、医学が進歩したのはここ150年くらいであるということにも。
丁度WEの試験で学んだ公衆衛生と重なるような内容も多く、細菌系の話もかなり興味深い。
胃潰瘍の原因菌であるピロリ菌って1983年に発見された割と新しい菌なんですね。しかも発見した人は自らピロリ菌を飲用してその存在を証明したというから驚きです。あと、自分で自分の心臓にカテーテルしちゃう人とか。身内を被験者にしてどんどん感染させちゃう人とか。生を高めるためには、やはり紙一重の部分があるのでしょうか。とんでもない人が次々と現れてきます。

先日骨折をした際に、無痛で手術を実施し、今こうやってキーボードを叩けるのも、先人の研究と犠牲の上に成り立っている医学というもののおかげであるということを改めて実感します。

余談ながら今回のWEの試験で一番勉強していて面白かったのは、実は公衆衛生の範囲だったりする。もやしもんの影響もあるけれど食中毒絡みの内容や、指定感染症の分類や対策など、インフルエンザパンデミックという言葉に畏怖と興奮を覚える、やや屈折している私には興味深い内容の嵐でした。

この分野。もう少し深く知りたいものだ。
大竹聡の酔人伝 そんなに飲んでど~すんの!?大竹聡の酔人伝 そんなに飲んでど~すんの!?
(2009/12/02)
大竹 聡

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ブログのタイトルそのままに、私はよく飲む方だ。
ただ、よく飲むといっても量が多いというわけではなく、コンスタントに飲むスタイル。学生の時は量を重視していましたが、働く身となってからは毎日二日酔いで昼まで寝ているような生活はできないので、必然的に量は絞らざるを得ない。
学生の時に毎日飲んでいた先輩や後輩も、今やみんなそんな感じになってきているので、これも世の常か、と思っていたけれど、この著者はそんなの関係ねぇ!とばかりに毎日のように飲んだくれています。

その飲んだくれぶりが紙面いっぱいに描かれている本書。読んでて楽しいです。
著者の傾向からビール、酎ハイがメインで、次いで日本酒、ウイスキー、ワイン、紹興酒などが続くような感じですが、村上春樹以来、久しぶりに本を読んでビールが飲みたくなりました。
やっぱり体を潤すのはビールなんだよね。キンキンに冷えたビールをジョッキで飲む旨さ、楽しさ、爽快感は、何ものも代替できない。今もビールを飲みながらエントリを書いているけれど、改めて美味しいと思う。

お酒の失敗談も何編か載っているけれど、残念ながら期待するようなとんでもない内容ではなかった。恐らく本では書けないようなことばかりなのだろうな。誰しも人に言えないような酔った時の失敗談はあると思う。そして、私もこればかりはブログで書くことはできない。
きっかけはお馴染み成毛眞氏(ブログはこちら→http://d.hatena.ne.jp/founder/)の著書。以前にも紹介した「本は10冊同時に読め」「大人げない大人になれ!」。この2冊の両方でおすすめ本?として紹介されている「モーセと一神教」。


モーセと一神教 (ちくま学芸文庫)モーセと一神教 (ちくま学芸文庫)
(2003/09)
ジークムント フロイト

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2冊で紹介されてるし、読んだことの無いジャンルだからと一通り目を通してみたところ、全く意味が分からなかった。そもそもモーセって誰だっけ?ユダヤ教って何だっけ?一神教だっけ?といった感じで、読む前提条件がまるで揃っていない。。。ということで宗教のことをもっと知ろうと思い立ちました。
きっかけは本書ですが、最近海外の文化に興味を持つようになり、どうも宗教を知らずにそれらをみても理解が甘い気がしていました。絵画などの美術、建築というものは、宗教という土台の上にできているものが多い。それらを宗教的背景を意識しつつみることができれば、より一層楽しむことができるはず。。。こういう思いも勉強しようと思った一因でありました。

ちなみに私が持っていた宗教の知識はというと…
・ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地はエルサレム。
・それぞれ宗教に共通点はあるようだがよく知らない。
・ユダヤ教は一神教らしい(上述の本の受け売り)。タルムードが教典。
・キリスト教はイエス・キリストが神様。聖書がある。
・イスラム教は偶像崇拝しない。コーラン教典。神様はいるのかな?
・世界の戦争の原因はほとんどが宗教によるもの

これくらいかな。
仏教や儒教などについては書くの面倒くさいから割愛。


常識として知っておきたい世界の三大宗教──歴史、神、教義……その違いが手にとるようにわかる本 (KAWADE夢文庫)常識として知っておきたい世界の三大宗教──歴史、神、教義……その違いが手にとるようにわかる本 (KAWADE夢文庫)
(2005/01/18)
歴史の謎を探る会

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さて、思い立ったが吉日で早速Amazonから適当な入門書を選ぶ。とても基本的なことが書かれているので取っかかりやすかったし、それぞれの宗教の大まかな違いは分かった。さらっと勉強するならこれくらいでイイかもしれないが、残念ながらまるで物足りなかった。


世界の宗教と戦争講座 (徳間文庫)世界の宗教と戦争講座 (徳間文庫)
(2003/07)
井沢 元彦

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井沢元彦氏の著書は、「猿丸幻視行」「逆説の日本史」「言霊」などを高校生の頃に読んで、歴史観・人生観などに大きな影響を受けた。そんな彼が、今の私にうってつけの本を書いている。即購入。
ユダヤ、キリスト、イスラムに限らず、仏教、儒教などにまで触れていて、とても分かりやすく、内容も深かった。この本があれば世界の宗教の系譜と基本が理解できる。良書ですね。


ユダヤ・キリスト・イスラム集中講座 (徳間文庫)ユダヤ・キリスト・イスラム集中講座 (徳間文庫)
(2006/11)
井沢 元彦

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仏教・神道・儒教集中講座 (徳間文庫)仏教・神道・儒教集中講座 (徳間文庫)
(2007/03)
井沢 元彦

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「世界の宗教と戦争講座」の続編として上記2冊があったので読んでみた。繰り返しになる部分や、井沢氏お得意の言霊や穢れ、怨霊の話などやや脱線するところがあるが、そんなに気にならない。井沢節の復習のような感じ。
歴史を読み解く時には、宗教と、その宗教観の中で生きている人たちの心理を考えなければならない。現代の宗教観を持ち込んだら、理解できないことだらけになったり、矛盾が生じてしまうもの。宗教の話とは関係なくても、読み応えがある。
仏教・神道・儒教については日本に関わりがあることも多く、とても楽しい。仏教に対する理解が深まる。そして上座部仏教にとても惹かれる。

儒教・神道の話で興味深いのは、聖徳太子が十七条の憲法で第一条に掲げた以下の条文について。

一に曰はく、和ぐを以て貴しとし、忤ふること無きを宗とせよ。…



聖徳太子は簡単に言うと日本に広く仏教を普及させようとした人です(乱暴すぎるか)。そのために、蘇我氏と結託して反仏教派の物部氏と争いました。そんな聖徳太子が憲法の第一条で仏教の教えについては触れずに、仏教とは直接の関係がない「和」を最も尊重せよとはいかなることなのか?
仏教の教えについては、第二条で触れられており、「篤く三宝を敬え」(三宝とは仏、教え、僧侶)、即ち仏教を尊重せよといっています。そして、第三条では「詔を承りては必ず謹め」と、天皇を尊重せよといっています。

その答えは儒教にあるのか?と思いきやそうでもない。儒教の徳目(絶対大切にしなければならない主題)は「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」の八つ。「和」は含まれていません。

では第一条の、それこそいの一番に持ってきている「和」とは何なのか?

井沢氏はその答えこそ「神道」であると言っています。明治維新以降の国家神道とは違う、日本人が大事にしてきた神の道。それこそが「和」なのです。
古事記の話になりますが、大国主命が天照大神の息子に国譲りをして、出雲大社に移り住むという話がありますが、ここで驚くべきは、戦もなく話し合いによって(和を以て)国譲りしているということです。日本以外の国でこんな話あるでしょうか?神話時代から日本は和を大事にしていたのですね。
まあ、細かい解釈は誤っている可能性があるので、興味のある方は是非本書を読んで下さい。


日本史集中講義―点と点が線になる (祥伝社黄金文庫)日本史集中講義―点と点が線になる (祥伝社黄金文庫)
(2007/06)
井沢 元彦

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井沢氏の集中講座シリーズにはまってしまったため、ちょっと寄り道して日本史を復習。これも宗教と絡めてみるとまた面白い。
先入観に気をつけなければならない事例として、戦国時代はお寺の僧侶は武装していたということがあります。そして、僧侶(寺社)は通行料などと称し、いたる所に関所を設けて商人からお金を搾取していたのです。それを全てぶち壊したのが織田信長。比叡山焼き討ちなどの暴君ぶりがクローズアップされますが、兵農分離や楽市楽座など画期的な政策を打ち出していたのです。


日本人とユダヤ人 (角川oneテーマ21 (A-32))日本人とユダヤ人 (角川oneテーマ21 (A-32))
(2004/05)
山本 七平

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これも寄り道。勢いで読んでみた。日本人ってやっぱり特殊だよね。でも十七条の憲法ができた頃から本質は変わっていないのでしょう。この特殊さゆえに宗教侵略されることもなく、自国文化(宗教)を保つことができたわけですね。本書を読むと私は紛う事なき日本教徒だと思う。


Pen ( ペン ) 2010年 3/1号 [雑誌]Pen ( ペン ) 2010年 3/1号 [雑誌]
(2010/02/15)
不明

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先日またまた成毛眞氏のブログで紹介されていた(http://d.hatena.ne.jp/founder/20100218/1266451095)のがこの本。
600円という安さもあって即購入。そして、その内容に大満足。キリスト教(カトリック、東方正教会、プロテスタント)についてとても分かりやすく、何より写真がとても多い!絵画でみる聖書の物語なんて最高です。これで600円てすごいことだと思う。紹介されたことを感謝するとともに、少しでもキリスト教に興味ある方は「買い」です。


「モーセと一神教」という一冊の本に出会ってから読んだものは以上です。まだ「モーセと一神教」は再読していないですが、次に読んだ時はどれだけ理解できるか楽しみです。でも成毛氏の書評では本書に関して、宗教云々もさることながら、メインは仮説と分析について述べられているんですけどね。

まだまだ勉強不足ですが、宗教というのは底がみえないところがあって面白い。
「人間と神」という、超次元的なものが根源にあって、それに対してみんなが真剣に考えている。これは真理への探究をずっと続けているようなもので、未完成ながら人類の叡智がここにあるのかな。神(真理)というものを掲げることによって、決して終わりのない世界を創ってしまった。古代人は罪作りな気がします。

ちょっと脱線するけれど、映画などを観ていて思うのだが、素晴らしい光景や奇蹟を目の当たりにすると、多くの人物は「Oh God」と言う。これってキリスト教なのかな?私ならそういう時は大体絶句するか大人しく涙を流すか、言葉を失うという表現の行動をとると思う。
なんで素晴らしい光景を観て「神よ…」になるのか。単なる感嘆詞なのかもしれないけど、日本教徒の私としては少し羨ましい。なんというかその言葉が持つ神秘性に逆に心を奪われるというか、私とは全然違う心境でみているのは間違いなく、何を観ているんだろうと思う。そんな言葉が自然と出てくるような自分を持ってみたい。


完全に脱線してしまったけど、何はともあれ新しいジャンルを知り、本屋で寄り道する書棚が増えた感じです。いつか興味が高じて聖書やタルムードを読む日が来るのだろうか。それはそれで楽しいか。気がついたら洗礼を受けてたりして。

Author:またはち
趣味は広く深くがモットー。でも下手の横好きばかりで全てが中途半端。。。熱しやすく冷めやすすぎ。打ち込み続けることができる趣味が欲しいところです。
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