少々お酒を聞こし召し候

大好きなワインの話題をメインに、読書や趣味に走りまくった備忘録。今宵も少々お酒を聞こし召し候。

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中年ドクター宇宙飛行士受験奮戦記中年ドクター宇宙飛行士受験奮戦記
(2000/12)
白崎 修一

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あまりにも非現実的で夢にすら描いたことのない宇宙飛行士という職業。近年になって日本からも何人か宇宙へ行っているので(現在はISS[国際宇宙ステーション]で野口さんが活動中)、少し身近に感じるけれど、雲の上の職業というイメージは変わらず。そもそも誰がどうやって選抜しているのかも知りませんでした。

そんな宇宙飛行士試験を体験したという本書は非常に興味深く、タイトルを呼んだ瞬間にジャケ買いしてしまいました。
筆者は最終選考まで残ったメンバー8人の中の1人。残念ながら最終選考で涙をのんだのですが、そこに至るまでの経緯や各試験の内容や雰囲気、宇宙飛行士になるための条件などが、実体験を通してリアルに描かれています。

ISSという壁の外は死の世界に閉じ込められたまま、各国の人たちと何週間も過ごさなくてはならない宇宙飛行士には知識、技能、体力の他に、コミュニケーション能力や強靱な精神力が求められます。さらに、一人の人間を飛ばすためには億単位のお金が必要であり、ISSで体調を崩したからといって、では地球に戻ってきて下さい。というわけにはいかないので、すこぶる健康でなくてはならず、持病はもちろん、過去の手術跡(日常で問題なくても無重力下では問題になってしまう可能性があるため)など些細な部分までみられます。
これらを徹底的な体力試験、心理試験、身体検診によって、洗いざらい調べ上げられます。受ける方も大変ですが、受けさせる方も相当の体力が必要です。読んでいるだけで疲れるような試験ばかり。

試験の内容も面白いですが、その周囲にある受験者達の人間模様もよく描かれていて、宇宙飛行士になるということの大変さと、その崇高さみたいなものを学びました。

夢がなくては宇宙飛行士にはなれないんだと。
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Twitterで宇宙科学関連の人を多くフォローしていると、宇宙に関わる最新の研究や情報がどんどん入ってくる。専門で研究している人もいれば、趣味で学んでいる人もいて、皆博識だ。そのツイート(Twitterでいう呟きのことね)を読んでいるだけでも十分楽しめるのだけれど、たまに気になるツイートに対して疑問を投げかけると、ちゃんと返事をくれる。こんなに嬉しいことはない。Twitterっていいな~と思う瞬間だ。そして、そんなやり取りの中で、ご紹介を頂いたのが本書。

宇宙のエンドゲーム―誕生(ビックバン)から終焉(ヒートデス)までの銀河の歴史 (ちくま学芸文庫)宇宙のエンドゲーム―誕生(ビックバン)から終焉(ヒートデス)までの銀河の歴史 (ちくま学芸文庫)
(2008/04/09)
フレッド アダムズグレッグ ラフリン

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副題にある通り、誕生(ビックバン)から終焉(ヒートデス)までの最新の研究結果について。宇宙はどのように誕生し最後はどうなってしまうのか?という疑問への回答が本書の中にある。(もちろん研究中の内容なので仮説で占められてますが)

結論からいえば、こんなにワクワクする本は少ない。高校生の時に読んだスティーブン・ホーキングの「ホーキング、宇宙を語る」以来の衝撃だ。ビッグバンで起こったこと、宇宙の途方もない広さ、そして想像を絶する長寿命などなど。宇宙の研究はここまで進んでいるのか、と驚くことばかり。読んでいくうちにどんどん動悸が激しくなっていくようでした。

専門用語も多数出てくるので理解に苦しむこともありますが、一応巻末に用語解説があるし、仮にその用語が理解できなくてもなんとなく分かる感じです。でもエントロピーや不確定性原理などが出てくるとお手上げ。これらは雰囲気で乗り切るしかない。

Amazonをみる限り文庫本しかないですけれど、単行本として持っておきたい良書です。(コレクター商品が\18,900だと?)
宇宙についての入門書としては少し難しい気もしますが、頑張って読んでも損をすることはない、宇宙の一生についてのさまざまな疑問に答えてくれる本です。こんな本を読んじゃうとどんどん宇宙が好きになってしまいます。

最後に、このような素晴らしい本を紹介して頂いた@kippis_sg (http://twitter.com/kippis_sg)さんに心より感謝申し上げます。
もう一冊紹介をして頂いたので、それを読むのも今から楽しみです。
マグネシウム文明論 (PHP新書)マグネシウム文明論 (PHP新書)
(2009/12/16)
矢部 孝山路 達也

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マグネシウムは燃料になる、というのが衝撃でした。
化石燃料はいつか枯渇してしまうため、その代替エネルギーが必要になることは、何十年も前から叫ばれていました。そして数々の案が出され、いくつかは実現・実用化してきました。太陽光発電、地熱発電、風力発電、水力発電、核融合エネルギー、バイオエネルギー、メタンハイドレート…
これらはクリーンエネルギーや新資源という言葉と合わせて未来への希望にみえますが、何れも大きな課題を抱えています。実現化が難しい、というのはこれからの研究次第で何とかなるかもしれませんが、問題なのは得られるエネルギーの絶対量が少ないことや、資源が潤沢ではないこと。今と同じレベルの生活を継続しようと思うと全然足りないのですね。

そんなところに救世主の如く現れたのがマグネシウム。マグネシウムは燃料になるし、さらに燃えかすは再利用でき、再び燃料になる。もちろん、天然のマグネシウムがそのまま使用できるわけではなく、精錬しなければならない。
ここで気をつけなくてはならないのは、いくらマグネシウムが燃料になっても精錬にエネルギーを大量に使うようでは意味がない。例えば、100のエネルギーを得られるマグネシウムを、100のエネルギーで精錬しなければいけないということであれば本末転倒だ。これは再利用にもいえることで、ペットボトルを再利用するためには1本のペットボトルをつくるのと同じ石油を必要とする(らしい)。

そこで読み進めていくと感心するのは、マグネシウムの精錬を太陽光を利用したレーザーでやってしまおうというのだ。これは画期的。エネルギーは0からつくることはできないが、地球は太陽からの無尽蔵ともいえるエネルギーを得ることができる(雲などの遮蔽物が無い時に限りますが)。これを利用して精錬できれば、コストはとても安くなり、化石燃料の代替として十分使えそうだ。

そんな未来のエネルギーの話を存分に楽しませてくれる。実現化にはまだ課題が残されているため、すぐに利用できるわけではないが、近い将来マグネシウムを主力としたエネルギー社会になるかもしれない。

タイトルがやや固いため取っ付きづらいが、エネルギーというものに興味がもてます。
傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学 (光文社新書)傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学 (光文社新書)
(2009/06/17)
夏井睦

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昨年読んだ新書の中で一番面白かった。(今さらですが)
湿潤療法は以前から実践していたが、なぜそれが有効なのかは今ひとつわかっていなかった。その辺りについて本書を読めばばっちり理解できる。なぜ消毒してはいけないのか、なぜ化膿するのか、傷ができてから治癒するまでの過程を理解することで、正しい治療法がみえてくる。

傷口の治療というのは古くから民間療法で行われているが、人間の考える治療法というのは実に恐ろしい。十六世紀頃までは「銃で撃たれた傷は沸騰した油を注いで治療する」などという恐ろしい治療法が罷り通っていたのだ。しかし、現在になって正しい治療法に改善されたかというと、そうとも言い切れない部分がある。臓器移植などの画期的な治療法が次々と発明されているなかで、擦りむき傷やヤケド傷については既に成熟した技術と思われているためか、見直しなどがされず、今でも正しいか間違っているかの判断が曖昧なままで医師の処方が行われているのです。

では、湿潤療法についても本当に正しいのか?という疑問をもって本書を読まなければならないが、本書で記されていることは疑似科学的な内容ではなく、論理的に治癒までの過程が記されており信頼はおける。何より、消毒をすることが正しい、乾燥させることが正しいというのであれば、切れ痔(肛門にできる裂傷)はなぜ治るのか?という疑問に対して、回答をせねばならない。肛門とはご存知のように(わざわざ念を押さなくてもよいのですが)湿潤環境であり、何より外側からヒトをみたときに一番不潔な部分だ。そんな環境の傷をどのように治すのか?本書ではこの部分に対して明確な回答を持っている。

上記のように湿潤療法の話が鍵になっているが、本書で最も訴えたいことは既成概念に囚われずに、何事も疑問を持って考えなくてはならないということ。そして、既成概念を変えることは膨大なエネルギーが必要となること。傷の治療法一つとってみても、世界を変えるということは大変なことなのですね。


面白いのは後半部分に書かれた皮膚常在菌の話など、人間がもつ菌についての説明だ。肌を若々しく保つ方法などについて言及している。肌を若く保つためには化粧をしない方が良いという結論に達するのは、少々寂しい気もするが…
異端の数ゼロ――数学・物理学が恐れるもっとも危険な概念 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)異端の数ゼロ――数学・物理学が恐れるもっとも危険な概念 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)
(2009/05/05)
チャールズ・サイフェ

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無限を読みとく数学入門  世界と「私」をつなぐ数の物語 (角川ソフィア文庫)無限を読みとく数学入門 世界と「私」をつなぐ数の物語 (角川ソフィア文庫)
(2009/08/25)
小島 寛之

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私達は有限の世界に生きているので無限と出会う機会はない。試しに無限なものってあるのか考えてみたが、計算上無限になるけれど、現実には特定の条件を付与しないと無限にならないものばかり。例えば、円を描いてその線上を動き続けることは無限になりそうだけれど、あるときに線が切れるかも知れないし、途中で止まってしまうかも知れない。
そんなことを考えているうちに、そもそも無限の時間なんて観測できないじゃないか、ということに気がつき、無限を観測することは永久に不可能である、という結論に達した。この回答は正しいのだろうか?無限というものを実感してみたいものだ。

そんな無限と、同じく観測できないゼロ。これらは表裏一体で、ゼロは無限の裏返しであり、無限はゼロの裏返しである。どちらも日常生活では数字の上でしか巡り会わないが、実に興味深い。そして、どちらも覗いてはいけない数だ。
宇宙を知りたくなると避けて通れないのが「光」です。

あなたにもわかる相対性理論 (PHPサイエンス・ワールド新書)あなたにもわかる相対性理論 (PHPサイエンス・ワールド新書)
(2009/09/19)
茂木 健一郎

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タイトルは裏切らない。
ホントにさわりだけ、といった感じだけど相対性理論がどういう雰囲気のものかが分かります。しかし相対性理論の前提でもある光速度不変の法則を理解するのはちょっと難しかった。
動いている人からみても止まっている人からみても光速度は変わらず一定である、ってなんのこっちゃ?光だって約30万kmという速度をもっているはずなのに、止まって観測しても時速100kmで移動しながら観測してもその速度は一定なのである。時間や空間は絶対的ではなく相対的なものであるという相対性理論にあって、光速度は絶対という不思議さ。インターネットや何やらで補足的に勉強してやっと雰囲気が分かりました。
目に見えないものを概念と理論で理解するって私にはほぼ不可能なので、本書のように例示が多いと理解するのに役立ちます。

物理って大っ嫌いだけど、こういう風に勉強できると楽しめますね。数式は「E=MC^2」しか出てこないしね。
最近ナショナルジオグラフィック ニュースにはまっている。今日の記事など、どれだけアドレナリンを分泌させてくれるんだ、というほど興奮した。

【ビッグバンから6億年後の銀河】
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2009120901&expand

宇宙の年齢から考えれば131億年前の銀河の様子を観察していることになる。しかもその銀河までの距離は131億光年になるわけです。今ひとつピンとこないけど日常的な単位に直してみると、122989496143550400000000000mだぜ?
想像を絶します。


そんな現実のなかの非現実に恋い焦がれる私が最近読んだ本がこちら。

カラー図解でわかるブラックホール宇宙 なんでも底なしに吸い込むのは本当か? 死んだ天体というのは事実か? (サイエンス・アイ新書)カラー図解でわかるブラックホール宇宙 なんでも底なしに吸い込むのは本当か? 死んだ天体というのは事実か? (サイエンス・アイ新書)
(2009/07/16)
福江 純

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ブラックホールというものが何かということは分かるかもしれないけれど、理解することは不可能。
ブラックホールの表面には「事象の地平面」と呼ばれるところがあり、その内側に一歩でも踏み込めば、二度と戻ってくることができない面がある。その内側は光さえも出てこれないらしい。いうなれば三途の川。
ではその中になにがあると思いますか?宇宙の外側よりも気になりますよね。
そしたらね、その内側には何もないんだって。簡単な構造と特異点と呼ばれるところがあるだけ。

もうね、理解できない。でも面白すぎてついつい読み進めてしまう。
例えば、速度を上げれば上げるほど物質は短くなり、時間の経過は遅くなる。限りなく光速に近づいて移動した場合、1mのものは0.00141mになってしまうし、その速度で1年移動したとすると地球時間で707.11年も経過しちゃうんです。

この原理はたしか相対性理論に基づくものだったと思うけど、ある速度で移動している人は時間の経過が遅くなるんですよね。だから戦闘機のパイロットや宇宙飛行士などの長時間高速移動している人は時間の経過が遅いわけです。
でも、あくまで相対的な時間だから人より長く生きられるようにみえるだけで、自分という慣性系の中で過ごす時間は変わらないはずです。そう考えると長く生きるだけではなく、その密度を上げていくことが大事になってくるという教訓が含まれているような気もします(あくまで私見)。
なんて、何やら偉そうに講釈たれた内容になってしまいましたが、時間の密度と重要性、強く自分に言い聞かせてます。

こういう本を読むと色々なことが分かると共に、新しい疑問がフツフツと沸き上がってくる。やめられませんね。

またはち

Author:またはち
趣味は広く深くがモットー。でも下手の横好きばかりで全てが中途半端。。。熱しやすく冷めやすすぎ。打ち込み続けることができる趣味が欲しいところです。
最近はTwitterメインで更新をサボってます。

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