少々お酒を聞こし召し候

大好きなワインの話題をメインに、読書や趣味に走りまくった備忘録。今宵も少々お酒を聞こし召し候。

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拝金拝金
(2010/06/17)
堀江 貴文

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Twitterで話題になっていたことと、帰宅する電車で読む本が無かったため本屋で購入。

ホリエモンが小説書いたの?ということで、正直あまり文章は期待していなかった。
導入部から「うわ~」と思う感じで読み進められるか不安を覚えるが、導入部が終わる頃にはすっかりはまってしまい、水を飲むのも忘れて一気に読み切ってしまった。
小説とはいえノンフィクションに近い内容でリアリティもある。そしてホリエモンの意図通り、まさに自分を重ね合わせながら読み進めていく感じであった。

時代の寵児から一気に奈落の底まで落ちていった氏は、いま、宇宙ビジネスを進めるために邁進している。そんな常に前向きな彼をみているからこそ、この小説の面白さは引き立つのかもしれない。
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金閣寺 (新潮文庫)金閣寺 (新潮文庫)
(2003/05)
三島 由紀夫

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軍服、鉢巻、割腹自殺。私の三島由紀夫に対するイメージ。小説を書いていることは知っていたけど、そんなイメージの人間に大した興味は無かった。しかし、先日知人の女性から今まで読んだ本の一番良かったという話を聞き、素直に読んでみた。
読後の感想として、まず、人に勧められたものは素直に読んでみるものだなと感じた。

まず、これは純文学というジャンルになるのかな?その類で読んだことのある小説といえば…、一つも思い浮かばない。それもそのはず、そもそも私は“きょう”を“けふ”と記述するような文書を私は受け入れない。もとい、受け入れられる力量がない。
本書も読み始めるまでは、ある意味ドキドキだったが、“きょう”だったので安心して読み進めることができた。

20頁も読んだ頃だろうか、既に私は金閣寺の世界にのめり込んでいた。どこかで感じたことのある感覚。記憶を辿るまでもなく直感的に分かる、この感覚は村上春樹だ。自分の知られざる内面を引き出すかのような、不可思議な世界。両者の世界が似ているなんていうと怒られそうな気がするけれども、心情の描写や比喩、そして身体の一部に対する執拗なまでの執着などは、どうしても被ってしまう。本書では内飜足という「足」、村上氏は「耳」(小説名を失念)。それらは共通して、まるで見てはいけないもののように扱われている。
まあ、共通点と思えば何でも取り上げられるので、殊更似ていると強調しようとは思わないけれど、序盤でそんな印象を受けてしまったがために、その後はことあるごとに比較をしてしまうという展開に。

読み終わった今となってはそんなに似ていないな、という印象です。村上氏はとても透明感のある世界(でも、『1Q84』は少し色づいていた)、対して三島氏は、曇り空の下でどぎつい赤を中心に描かれているような世界。ちょっと分かりづらい?
これは、本書の主人公が心理描写の中でさえも常に冷静な、とてもクールな人物なのだけれど、それを私自身に重ね合わせた瞬間に、とても熱いものを感じ取っているからかもしれない。

三島文学。その一端を十分に楽しませて頂きました。続けて読むと心が揺すられそうなので、隔月くらいでゆっくり読んでいきたい。
酔って候<新装版> (文春文庫)酔って候<新装版> (文春文庫)
(2003/10/11)
司馬 遼太郎

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先日エゴサーチしてたら見つけた本。
まさか「酔って候」などという本があるとは知らなかった。しかも司馬遼太郎。内容もよく確認せず即購入。
維新前後を舞台に描いた4つの短編からなる章立てで、それぞれの話がリンクしていて、短編としても連作としても読むことができる。
時代小説は好きながら司馬氏の著書はとんと読んだ記憶がない。藤沢文学に慣れ親しんだ私には、司馬氏の淡々とした物語の運びは、やや冷たい印象を持つ。人情味があんまりないかな。文章はとても緻密で時代背景や登場人物の設定がとても細かい、さりながら難解というわけではなくとても分かりやすい。
維新に活躍した人物の人柄や数々の事件の解釈として、こういう捉え方もあるのか、という驚きと楽しさがある。
偶々ではあったが、面白い本に出会ったものだ。
「酔って候」の主役である酒徒の詩が掲載されていたので転載したいと思う。

昨は橋南に飲み、今日は橋北に酔ふ
酒有り、飲むべし、吾酔ふべし
層楼傑閣、橋側にあり
家郷万里、南洋に面す
眥(まなじり)を決すれば、空闊、碧茫茫(そらぼうぼう)
唯見る、怒濤の巌腹に触るるを
壮観却つてこの風光無し
顧みて酒を呼べば、酒すでに至る
快なるかな、痛飲放恣を極む
誰か言ふ、君子は徳行を極むと
世上解せず、酔人の意
還らんと欲すれば欄前燈なほ明らかに
橋北橋南、ことごとく絃声


山内容堂、またの名を鯨海酔候。何とも心に沁みる詩を残したものだ。
この詩を解すことのできる知はないけれど、この詩を感じる血はある。
最後の一文が良い。何とも言えずもの悲しい気持ちになってしまうのはなぜか。
私だけかな。私は誤解しているのかな?

酒を呼ぶ、酒が呼ぶ。
今宵も酔って候。
1Q84 BOOK 11Q84 BOOK 1
(2009/05/29)
村上春樹

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流行に取り残されることなく、勢いで買い、そして複雑な感情をもって物語が終了しました。


※以下、思い切り本編に関わる内容が記載されておりますので、未読の方は予めご了承をお願い致します。


青豆と天吾。二つの月。ドウタとマザ。あけぼのとさきがけ。そして1984と1Q84。
終始二つの対比があり、独特な世界にどっぷり浸かることができた。
登場人物みんなが孤独な世界の中で生きていて(村上小説は常に孤独感に溢れている気もしますが)、取り分け小松とあゆみは際立っていた。

青豆は「天吾くん」と言い残し、小説における銃の宿命をもって死んでいく。
この場面は特別印象的だ。純粋な感情として切なさを感じたのだけれど、過去村上小説でこのような感情を抱いたことがない。大体において、気が付いたら冷たくなっている。という展開が多いような気がして、「切ない」という感情が起こることはなかった。物語の通過点に過ぎない、という程度にしか思わなかった。
何故青豆にこのセリフを言わしめたのか。そんな重要ではない部分かもしれないけれど、このシーンには身震いするような感覚が今でも残る。

一つ気になったのが天吾がふかえりと性交する場面。このとき天吾は身動きが取れない状況だった。その状態でふかえりと交わることになるのだが、これはどこかで見たようなシーンだ。
そう、さきがけの代表が青豆に語った話と同じなのです。体の自由がきかない状態で勃起し、10代の女性と交わる。
これは何を意味するのか?
唐突に終わる印象が強い物語の中で、勝手に未来を想像する(無粋ですが)にあたり、大きな意味を持つ気がしてならない。

なんてことを読後も色々考えさせられる。面白い面白くないの判断でいえば微妙だけれど、統一感のある世界で二人の物語が徐々に交錯していく様、そして音楽や小説(家)が引用されながら進んでいく物語に興奮を覚えました。
そしてビールの登場が少なくなって、ワインやカクテルが増えましたね。村上氏にお酒は付きものですが、小さな変化ですね。


もう一度読み返すと新しい発見がありそうですが、しばらくはお腹いっぱい。一年後くらいにまた読もう。
火車 (新潮文庫)火車 (新潮文庫)
(1998/01)
宮部 みゆき

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たまにはミステリーと思い購入。宮部みゆきにしたのは。。。なんでだっけ?忘れてしまった。

行き詰まる展開を見せる、というよりはゆるゆると将棋の差し手のように犯人を絞っていく長考派。本筋とは関係のない話も織り交ぜながら、じっくり相手を攻めていく。
刑事の行動に整合性がとれないのはご愛敬として、お気楽ミステリーとして楽しめた。
若きウェルテルの悩み (岩波文庫)若きウェルテルの悩み (岩波文庫)
(1978/12)
ゲーテ

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先日読んだ本の影響から早速購入。もちろんゲーテの著作を読むのは初めて。

ロッテへの狂おしいまでの愛が、親友ウィルヘルムに宛てた手紙を通してヒシヒシと伝わってくる。
書簡体という形式をとることで、脳味噌の中を覗いているかのようだ。

自分の考えていることをストレートに文章にする、脳味噌の中身をさらけ出すような文章を書こうとするとどうしても散文調になってしまい、うまく伝えることができない。そこで体裁というフィルターを通して書くことになる。そうすると、今度は面白みのない文章になってしまう。
ブログの記事を書いていて思うことは、考えていることをストレートに文章にして伝えることができればいいな、ということ。

ウェルテルを通してゲーテの考えていることがダイレクトに伝わってくるので、読み進めていくうちに自分とシンクロしてくる。共感する、というような客観的な表現ではなく、共鳴するような感じ。

ゲーテの他の作品も読んでみたいですね。amazonに行ってきます。
空中ブランコ (文春文庫)空中ブランコ (文春文庫)
(2008/01/10)
奥田 英朗

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先日読んだ「イン・ザ・プール」の続編。表題作である「空中ブランコ」は第133回直木賞を受賞した。

「イン・ザ・プール」と同じくトンデモ精神科医・伊良部が巻き起こす、患者との騒動を描く。
短編一つ一つがそれほど面白いわけではないが、読みやすい文体も手伝って、ついつい次の話へと読み進めていってしまう。
「イン・ザ・プール」の時より伊良部医師がだいぶ丸くなった気がする。以前は気持ち悪さが際立っていて、それがまたいい味を出してた。ところが、本作ではキモかわいい名医的な雰囲気になっている。私の視点が変わってきたかな?

続編があるみたいなので、そのうち読もう。今はちょっとお腹いっぱいです。
イン・ザ・プール (文春文庫)イン・ザ・プール (文春文庫)
(2006/03/10)
奥田 英朗

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以前に読んだ「チーム・バチスタの栄光」のamazonレビューを読んでいたら、この小説を引き合いに出されている方が何名かいたので購入。

子供みたいにわがままいっぱい愛嬌たっぷりの肥満体、精神科医・伊良部のお悩み相談室。
様々な悩みを抱える患者に対し、ホントに医者か?と思わせる診療内容。患者と一緒に犯罪すれすれの行為をしたり、ストーカー相談に来た患者をストーカーしたり、やりたい放題。でも気がついたら患者の病気は治っている、といった具合。

はっきりいえば気味の悪い主人公なので、最初はええ~と思う部分や嫌悪感を抱く場面もある。こんなに腹立たしい主人公も珍しい。でも逆にここまで感情的になる小説も珍しい。
気がついたら一気に読み通してしまい、第2弾の「空中ブランコ」を購入していました。

話の持って行き方など、精緻な分析が成されているはずなのに、ぱっと読むとそれを全然感じさせない。改めて読み直すと、良く作られている物語だなと感心させられます。
昨日「おくりびと」の感想をエントリした直後から閲覧数の急激な上昇がみられました。受賞からだいぶ時間が経っていますが、まだまだ人気は衰えていませんね。
さて、本日の読書記録は、やや旬を過ぎた感のある小説です。

チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)
(2007/11/10)
海堂 尊

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随分前から書店で平積みされているのは見かけていましたが、木更津キャッツアイ的なノリのスポーツ系の小説だと思い込み、ずっとスルーしていました。
読もうと思ったきっかけは、先日テレビで当小説の映画版が放映されていたのをたまたま観たから。でも、観たといっても1分くらい。しかも、あろうことかクライマックスの犯人が自白し始めたシーン!

この1分足らずのシーンを観ただけで、小説を読みたいと思い、そのままamazonへ突入いたしました。

小説の概要はwikiにお任せするとして、新人とは思えない読みやすい文章、練り込まれた内容で、一気に読んでしまいました。

この手の病院絡みの小説は難解な内容になりがち。でも全体を通してやさしく、分かりやすく描かれているためそのような印象は受けない。ただ、その分かりやすい内容ゆえか物足りなさを感じる。真犯人もあまりひねりがなく、ちょっと興醒めでした。

気楽な読み物としては十分。理詰めで犯人を追い詰めていくためか、読者があまり頭を使う感じでもない。個人的にはもう少し難解な方が好きです。
ミステリーと呼ぶにはちょっと大袈裟な気が。

もっとも著者の訴えたいところは、現在の医療現場で起こっている医療過誤事件にスポットを当てることみたいです。小説がドラマ化・映画化されていることも考えると、これらの動きが今後日本の医療に一石を投じることになれば素晴らしいことだと思います。

でも続編は今のところ読もうとは思わない。
グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)
(2006/11)
スコット フィッツジェラルド村上春樹

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眠い目をこすりつつ。

現在公開中の映画「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」を近々観に行こうと目論んでいますが、それに触発されて映画と同じ原作者の小説を読んでみた。
有名な小説のため数々の訳書があるので、ここは村上春樹を選択。いや、村上春樹だからこそこの小説を読む気になりました。

読後の感想としては、抑揚のない単調なストーリーといった印象。訳者によると思うけれど、村上色が強いためか、情景があまり浮かんでこない。物語は面白いのだけれど現実感がなさそうで、夢現な世界を観させられたようでした。
ただ、訳書とは思えない自然な文章だったので、すんなりと読むことができた。

評判ほど良い小説とは感じません。でもまた読み直してみたくなるものがありました。それが何故かは分かりませんが。。。

Author:またはち
趣味は広く深くがモットー。でも下手の横好きばかりで全てが中途半端。。。熱しやすく冷めやすすぎ。打ち込み続けることができる趣味が欲しいところです。
最近はTwitterメインで更新をサボってます。

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